CHIYOBEAのPLANEOシリーズは、内外輪に樹脂を採用した樹脂ベアリング(プラスチックベアリング)です。
グリス無しで使用する事ができ、錆びないという点に加えて、
軽量であるという特徴があります。

樹脂の中において、特に機械的特性に優れるものをエンジニアリングプラスチックと呼び、CHIYOBEAでは、エンジニアリングプラスチックを使用したラインナップを有しています。
内外輪の種類によって、PPE(内外輪:PEEK)、PPT(内外輪:PTFE)、PUP(内外輪:UPE)、PPO(内外輪:POM)のタイプがあります。

樹脂ベアリングは、液中や腐食環境での使用が可能であり、絶縁であるというメリットがありますが、セラミックベアリングと比較して低過重・低回転数での使用が条件になります。
クリープ(荷重環境下で時間の経過とともに変形していく現象)の発生は、一定の条件下では温度に依存するところが大きいです。
材質、圧力、時間が同一条件であれば、高温環境下ほどクリープが発生しやすくなります。
耐クリープ特性は、「PEEK>POM>UPE>PTFE」の順で良いです。
樹脂ベアリングをご使用中で、継続的なクリープ現象に悩まれている際はセラミックなど、他の材質への切り替えをご提案します。
◇ サイズ一覧表はこちらをご参照ください。

PEEKベアリング(PPEタイプ)

PPEタイプは、内外輪にPEEKを使用したタイプです。
(PEEK:ポリエーテルエーテルケトン)
PEEKは高機能の熱可塑性樹脂です。
耐クリープ特性が他の樹脂と比較して高く、変形しにくいです。
耐薬品性に優れていますが、強酸(濃硫酸など)には耐性がありません。
最高使用温度は、260℃です。

PTFEベアリング(PPTタイプ)

PPTタイプは、内外輪にPTFEを使用したタイプです。
(PTFE:ポリテトラフルオロエチレン)
PTFEは、多くの化学薬品に対しての耐性があります。
また、吸水率が低い為、他の樹脂製ベアリングと比較して、水中での使用に適しています。
摩耗係数が低く、物質が固着しにくい非粘着性を有しますが、やわらかく負荷に対しての耐久性は高くありません。
最高使用温度は、180℃です。

UPEベアリング(PUPタイプ)

PUPタイプは、内外輪にUPEを使用したタイプです。
(UPE:超高分子量ポリエチレン)
カスタムベアリング「CHIYOBEA AND PLUSシリーズ」では、導電性UPEのタイプを展開しています。
UPEは、耐衝撃性が非常に高く、PTFEと比較しても高い耐摩耗性を有しています。
強酸以外の薬品に対しての耐性があります。
最高使用温度は、80℃です。

POMベアリング(PPOタイプ)

PPOタイプは、内外輪にPOMを使用したタイプです。
(POM:ポリアセタール)
POMは、自己潤滑性を持ち、耐摩耗性に優れた材質です。
吸水性・吸湿性が小さいため寸法安定性に優れていますが、強酸に対しては耐性がありません。
最高使用温度は、110℃です。